【銘柄分析】APA Group(APA)〔2015年6月期〕

ASX上場のパイプライン会社APA Group(ティッカーコード:APA)の分析記事です。オーストラリア最大手のパイプライン運営会社です。

APAはオーストラリアのガスパイプライン、ガス貯蔵施設などを保有、運営する会社です。オーストラリアで輸送される天然ガスの50%以上が、APAが保有または運営するパイプラインを通っています。パイプライン輸送料がこの会社の収益ですが、輸送料は政府機関により規制されているため、安定的な収益を上げることができます。

会社概要

APAはオーストラリアのガスパイプライン、ガス貯蔵施設、ガス発電所、風力発電所などを保有している。資産の大部分は高圧幹線パイプラインである。保有資産の地図は以下の通り。

apa pipeline

オーストラリア全体のパイプラインの地図は下記のとおり。

au pipeline map

以上を見ると、APAはオーストラリアの大部分の高圧幹線パイプラインを保有していることがわかる。

会計年度は7月~6月。2015年6月期の売上は15.6億豪ドル(約1,248億円)。純利益は5.6億豪ドル(約448億円)。(1豪ドル=80円で計算)

2015年1月22日現在、時価総額は93億豪ドル(約7440億円)、PERは約16倍。配当利率は4.3%。株価はグーグルファイナンスで確認可能。(グーグルファイナンスのPERは13.39倍だが、来期の純利益を分母にしていると思われる。)

財務諸表分析

APA GroupのAnnual Reportから過去10年間の財務数値をエクセルでまとめた。

2015APA_revenue

10年間で売上利益ともに上昇している。投下資本利益率は年々上昇しているものの、5%以下と低い。

2015年6月30日のバランスシートの要約は以下の通り。

2015APABS

有利子負債比率が70%と高いが、収益が安定しているので問題ないと考えられる。

キャッシュフローの推移は以下の通り。

2015APACF

2015年度はBGグループからパイプラインを購入したため、投資CFが大きなマイナスになっている。

ビジネスモデル分析(高収益の原因)

以前のAusnet Serviceの記事にてインフラ企業のビジネスモデル分析を行ったので参照してほしい。政府より配電網やパイプライン資産の所有運営を認可されており、料金規制で確実に儲けが出るようなビジネスモデルである。その代り収益の上振れも期待できない。リスクについてもAusnet Serviceの記事を参照していただきたい。(Duet Groupの時と同じコメントで恐縮です。。)

最近の状況

2015年はじめにBGグループからクイーンズランド・カーティスLNGプロジェクト(QCLNG)の天然ガスパイプラインを買収した。その後はビクトリア州のガス貯蔵施設の買収や、北部準州と東部を結びつけるパイプライン建設を試みるも実現していない。しかし、APAは今後もオーストラリア国内のガス関連資産買収を継続し、成長を目指す模様である。

過去の株式バリュエーション

グーグルファイナンスで株価を確認できる。過去10年の株価推移は以下の通り。

2015APAshareprice

リーマンショック後の配当利率は11%を超えていた。その後少しずつ株価が上がり、現在は4%台となっている。

分析を終えて

オーストラリア最大手のガスパイプライン運営会社であるAPAは、数あるオーストラリア大手企業でも非常に安定した収益を維持しています。このような会社の株は投資家からの評価も高くなり、配当利率は低くなってしまう傾向にあるのだろうと思います。

リーマンショック後などの金融市場が混乱しているときに、APAのような安定した業績を上げる会社の株を買い、あとはジッと持っておくというのが投資の一つの在り方ではないかなと思います。

日本株もそうですが、オーストラリア株も年明けから下落しています。今後さらに下がると、絶好の買い場になるかもしれません。未来のことはわかりませんがAPA Groupの配当利回りが再度10%を超えるようなことになれば、購入を検討しようと思います。

【銘柄分析】APA Group(APA)〔2015年6月期〕」への2件のフィードバック

  1. デイちゃん

    こんにちは。
    日銀のマイナス金利導入で、円安株高に動いて、ちょっとホッとしています。ここからは、一方的な円高にはなりにくでしょうね。
    ヨーロッパも緩和するみたいだし、アメリカは景気減速が明らかになって利上げしにくくなり、世界的に緩和して、通貨安競争が始まりそうです。
    でも緩和のおかげで、じわっと株高になりそうですね。
    ただ、金融緩和での株高も限界があるようなので、株がある程度上がったら、売却して債券にしようかな・・・と思っています。
    1月~3月は不安定で、5月くらいには楽観的になって株高、その後8月あたりで株が急落、と、去年のようになるかな・・・と思っていますが・・・。

    私、ディンゴ様のコメントに返信したのですが、消えてしまったみたいです。??

    返信
    1. ディンゴ 投稿作成者

      デイちゃんさん

      株が上がるのは良いことですよね。豪ドルでいうと、コモディティ価格が低いのもあり、対米ドル0.7と大変な豪ドル安です。ちょっと前まで1豪ドル=1米ドルだったのですが。
      というわけで輸出企業、私の持ち株でいうとAinsworth Game Technologyとかに有利なんじゃないかなと思っております。

      長期的には株式のほうが債券よりリターンが高いという研究もあるそうなので、私はこれからも株式に投資しようと思っております。
      個人的にはオーストラリアのパイプライン会社は固いリターンが期待できると思うので、債券投資の代わりにパイプライン会社の株式に投資するのもいいのではないかと思っております。

      ブログの管理画面ではデイちゃんさんのコメントはありませんでしたが、もしかしたらどこかで消えてしまったみたいですね。私はあまりPCに詳しくないので修復の方法がわかりません・・・。ともあれ、これからもよろしくお願いいたします。

      返信

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