BHP Billiton (BHP) 2016年6月期上半期業績

今回はBHPビリトンの2016年上半期業績を確認したいと思います。(※ちなみに少額ではありますが、私もBHP Billitonの株を持っております。)

もともとこの会社は毎年の米ドル建ての配当金支払額を増やしていくという配当政策(Progressive Dividend Policy)を長年にわたって続けてきました。しかし、コモディティ価格の下落で同社のフリーキャッシュフローが減る中、この配当政策が維持できるのか、疑問の声が上がっていました。2016年上半期業績発表時に、配当政策の変更についても発表があるとの憶測がありました。

BHP Billitonの2015年実績については、過去の記事をご参照ください。

数字の確認

2016年上半期の数値をまとめた。

20161hBHP Rev1

  • コモディティ価格が下落し、石油ガス部門では、米国陸上石油事業で7383百万ドルもの減損処理をしている。
  • 11月に大事故を起こしたサマルコの特別損失も約1180百万ドル計上。
  • 特別損失を除いた利益は、ほぼ鉄鉱石から上がっている。

2015年末のバランスシートは以下の通り。

20161hBHP BS

有利子負債比率は31%と、バランスシートは安定しているといえる。

2016年6月期上半期のキャッシュフローは以下の通り。

20161hBHP CF

昨年度と比較すると、フリーキャッシュフローは41億米ドルから12億米ドルと大幅に下落している。原因はコモディティ価格の下落による営業キャッシュフローの減少である。

配当金支払は半期で32億ドル程度なので、2016年度上半期のようなコモディティ価格が続くと、配当金の支払原資が底を尽きてしまうことになる。

配当政策の変更

これまでBHP Billitonは毎年の配当金支払額を増やしていくProgressive Dividend Policyを継続していたが、このたびの半期業績発表でCEOのAndrew Mackenzie 氏がこの配当政策の放棄を発表した。

今後は、特別項目を除いた利益水準(Underlying Profit)のうち50%を配当として支払う配当政策を実施するとのこと。これにより、配当金支払額は同社の利益水準により上下することになる。

これにより、2016年上半期の一株当たり配当金支払額を0.16米ドルとした。これは前年同期0.62米ドルと比較すると約75%の削減となる。

Andrew Mackenzie氏によると、配当金をカットしたキャッシュを用いて、コモディティ価格が低い中、現金を求める鉱山会社から売りに出ている優良資産を買い進めることができる、としている。

コモディティ価格の今後

BHP Billiton の今後の業績は、コモディティ価格の推移次第である。

BHP Billiton自体は、短期的には引き続きコモディティ価格は低く推移するが、次の4つ理由から、長期的には再び上昇するという想定をしている。

  • 2030年までに人口が12億人増加する。
  • 2030年までに、さらに11億人が都市に居住するようになる。
  • 2030年までに、18億人に電気が供給される。
  • 2030年までにさらに5億人が自動車を運転するようになる。

確認を終えて

BHP Billiton の従来の配当政策について、新聞記事では「配当金支払いが高止まりし、Progressive Dividend  Policyは維持できない」という論調でした。キャッシュフローを確認すると、その通りで、あとは時期だけの問題と思っていました。

新聞記事では2016年上半期業績発表時に50%の配当金支払カットを発表するだろう、というコンセンサスのようなものがありましたが、ふたを開けると75%近くもカットするというものでした。個人的には直近の配当金が減ってさみしい気持ちもありますが…まあ仕方ないかなと思っています。

新たな配当政策により、経営陣は手元にキャッシュが残ることになり、資産買収に使えることになります。一部では「手元にキャッシュがあると、経営陣は余計な投資をする。米国陸上への石油ガス投資は最悪の結果になった」と今回の配当政策変更が株主にとって良いことなのかどうか、疑問の声が上がっています。

BHP Billitonの株価は2016年3月時点で、高値の約1/3程度に下落しているので、景気循環株としては今が買い場なのかな、と思いますが、BHP Billitonの投資がうまくいくかどうかは、将来のコモディティ価格がどうなるのか次第でしょうね。

私自身は超長期的にはコモディティ価格は上がり続けると思いますが、短期ではしばらく低いまま、つまり株価も手空飛行だと考えています。あまり大した額の株を持っていないので「まあのんびり保有するか」というのが正直なところです。

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