【銘柄分析】Reef Casino Trust (RCT)〔2017年12月期〕

今回はASX上場のホテルリゾート運営会社のReef Casino Trust(RCT)を紹介したいと思います。配当利率が5%を超えている高配当株でもあります。

この会社はケアンズにあるプルマンリーフホテルカジノというその名の通りカジノが併設されたホテルを運営しており、事業利益を配当として投資家に支払っています。私は泊まったことが無いのですが(そもそもケアンズに行ったことがありません。いつか行ってみたいのですが・・・)

会社概要

上場は1994年。政府からカジノ運営のライセンスを得て1996年にケアンズにて操業。

トリップアドバイザーによるとこのホテルの評判は上々。中心街から3分程度に位置し、観光には便利とのこと。7階建てで部屋数は128。一流レストランやカジノも併設してある。ケアンズで唯一のカジノである。

RCTの会計年度は1月~12月。2017年12月期の売上は2240万豪ドル(約19億円、豪ドル=84円)で利益は1160万豪ドル(約9.7億円)。時価総額は1億5千万豪ドル(約126億円)。

株価はグーグルファイナンスで確認可能。IR情報はRCTのIRページにて確認可能。

財務諸表分析

Annual Reportより筆者が過去のデータをまとめた。

  • 売上利益はこの10年間でほぼ横ばい。むしろインフレ率を考慮すると下がり基調ともいえる。
  • 有利子負債は年々減少している。

2017年12月31日のバランスシートを日本語でまとめた。分かりやすさを重視するため項目を絞っている。

上記はAnnual Report通りの数値ではない。RCTの定款によると利益の半分は必ず配当しなければならない、というルールがあり、このルールに則り株主資本のうち50%を「負債」として計上している。ただ、個人的にはこれはどう考えても株主資本としか考えらえない(利益がなければ支払う必要がないため)ので「純資産」に入れた。

いずれにせよ有利子負債比率は約3%と、ほぼ無借金経営といえる。財務体質は強靭である。

 

キャッシュフローの推移は以下の通り。

毎年営業キャッシュフローを積み上げており、投資キャッシュフローはそこまで大きくない。これはホテル運営には大規模な改修工事が発生しないからだと考えられる。

財務キャッシュフローのうちほとんどは配当金払いである。つまり、キャッシュを順調に積み上げ、それを配当に回していることがわかる。

ビジネスモデル分析(高収益の要因)

RCTのビジネスはホテルの運営。宿泊客が増える、ホテルのレストランの客が増える、もしくはカジノの客が増えることで売上・利益が伸びる。

【競合企業の新規参入】

ケアンズには多数のホテルがある。また新規のホテル建設を止める手段はない。一方で、カジノはケアンズ唯一である。ギャンブル依存症などのリスクもあるため、カジノ運営権は簡単には許可されない。

【無形資産】

カジノ運営権が無形資産といえる。

【スイッチングコスト】

基本的にスイッチングコストは高くない。ケアンズへの観光客はどのホテルにも泊まることができる。

【ネットワーク効果】

なし

【コスト優位性】

無い。当ホテルよりも格安なホテルはケアンズには多数ある。

【まとめ】

ケアンズ唯一のカジノを保有していることが最大の特長のホテルである。入居しているレストランも一流どころで、ケアンズでも有数の豪華なホテルといえる。

最近の状況

  • 2017年上半期にホテルロビーやバーなどの大規模改修を完了した。2015年から継続していた改修プロジェクトが完了した。
  • カジノの営業時間を延長し、午前9時から深夜3時まで遊べるようにした。

5つ星ホテルとしてラグジュアリーな雰囲気を維持・向上させているとのこと。

リスク

リスクは、ケアンズに2つめのカジノが認可されることと、ケアンズへの観光客数の減少。最近日本人観光客が再び増えてきているのと、中国からの観光客が増えているとのこと。

ただし、グレードバリアリーフのサンゴ礁が全滅した場合は、観光客が減ってしまう可能性はある。グレートバリアリーフ以外の観光資源の開発が必要だがこれといってないのが現状ではある。

今後の展開

Reef Hotelの隣接する政府保有の土地にホテルを拡張させる可能性もある。クイーンズランド州政府と協議をしている模様である。

過去の株式バリュエーション

過去の株価と一株あたり利益、PER等をまとめた。

2018年2月23日現在だと株価は3.05ドル、PERが約13.5倍。配当利回りは約7.5%と非常に高い。

分析を終えて

ケアンズの豪華ホテルを紹介しました。時価総額が120億円程度と非常に小さい銘柄となります。余り流動性もなさそうですので1000万円規模の売買をするには時間がかかるかもしれません。過去から安定的に高配当ですし、今後もウォッチしておきたいと思います。個人的にはケアンズへの観光客数が気になるところです。中国人観光客が増え、このホテルへの宿泊が伸びるのかなーと思います。

これからはアメリカの長期金利が上がる影響で、債券利回りが上昇する局面が来るような気がします。そうなるとRCTのような高配当株から債券にお金が回り、RCTの株価下落=配当利率の上昇となるかもしれません。

正直相場は全く読めませんし、読もうとも思いませんが、すくなくとも配当利率が8%を超えるような局面が来たらRCTを買ってみようと思います。つい半年くらい前に株価2.5ドルでしたので配当利率が9%を超えていました。こういう時にサッと購入できるように準備しておきたいですね。

その前に、まずはケアンズに行ってこのホテルに泊まらないとダメですね!今日見てみたら一泊200豪ドルくらいですね。オーストラリアだとふつうの値段ですね。観光シーズンじゃないからでしょうけど。RCT株を買ったら、この会社の配当金でホテルに泊まりカジノに行ってみたいですね~。

【銘柄分析】Reef Casino Trust (RCT)〔2017年12月期〕」への6件のフィードバック

  1. Tan

    はじめまして。
    ケアンズしないから車で20分位にヨーキーズノブという場所で大規模カジノ計画があったはずですよ。
    予算はAUD8bnだそうです。
    香港資本のaquisという会社です。
    以前ケアンズに住んでいたので。
    最近のことはわかりませんが。

    返信
    1. ディンゴ 投稿作成者

      Tanさん

      はじめまして。
      情報ありがとうございます!!早速調べてみました。どうやら今はカジノは立ち消えになったものの、ホテル計画はあるみたいですね。
      トニー・ファンという大富豪率いるAquisがオーストラリアでカジノ事業をしようと虎視眈々と狙っているみたいですね。
      AquisはReef Casino Trustの買収も試みたことがあるとか・・・。

      もしケアンズで2件目のカジノが出来たらRCTにとっては脅威ですね。ウォッチしたいと思います。

      ところでケアンズは今後も観光客は増えそうですかね?ケアンズへの観光客数がRCTの今後の収益に直結すると思います。
      最近は中国人観光客が増えているのでしょうか。私はケアンズに行ったことないので肌感覚がわからないので、ご意見いただけたら幸いです。

      返信
  2. Tan

    グレートバリアリーフがあるかぎりケアンズ観光は安定してると思います。アジアに近いですし。
    ただ天災だけは要注意。
    以前サイクロン”ヤシ”が来たときは島の珊瑚と町のインフラが破壊され3年間くらい町がゴーストタウンになりました。ホテルもレストランもみんなつぶれました。
    逆に言えば天災の後の逆張りも面白いかもしれませんね。

    モシヨーキーズノブにカジノができてもリーフカジノはそんなに影響受けないと思います。距離がはなれてますし,ヨーキーズは交通の便も悪いです。リーフカジノは町のど真ん中にあり,ナイトマーケット,ラグーンとケアンズで最も賑やかな場所でアクセスは最高です。
    ただリーフカジノは本当に小さいです。

    返信
    1. ディンゴ 投稿作成者

      Tanさん

      情報いただきありがとうございます!
      なるほど天災は要注意ということですね・・・。
      ただ、リーフカジノの立地は抜群ということが分かりました。ますます投資したくなりました。3ドルを下回ったら検討したいと思います。

      返信
  3. Tan

    モルガンが先週こんなレポート出しました。
    リチウム関連株もってましたよね。ご存じかもしれませんが一応念のため。
    Growth in electric cars will be “insufficient” to offset rising supply of lithium from Chile, according to analysts at Morgan Stanley, who forecast prices dropping by 45 per cent by 2021.

    New lithium projects and planned expansions by the largest producers in Chile “threaten to add” around 500,000 tonnes per year to global supply by 2025, the bank said.

    “We expect these supply additions to swamp forecast demand growth,” Morgan Stanley said.

    返信
    1. ディンゴ 投稿作成者

      情報ありがとうございます。
      リチウム関連はツイッターでフォローしているのでこの情報知っています。どうなんでしょうね?
      私はリチウムは今の価格がキープする、ということに賭けています!いずれにせよ保有しているPilbara Mineralsは2ドルになれば売るつもりですが。
      石油価格もだれも予想できない中、透明性の低いリチウム価格はどうなるか分からないですね。

      返信

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