【銘柄分析】Advanced Share Registry(ASW)〔2017年6月期〕

今回は株式事務代行会社Advanced Share Registryを紹介したいと思います。オーストラリア株を購入すると、その会社が起用している株式事務代行会社から手紙が来ます。その手紙に記載されているホームページにアクセスして「配当金の受け取り方法の設定」「株主総会における投票」といった株主としてのアクションを設定することができます。Advanced Share Registryは、上場会社のために株主に関する事務作業を代行する会社であるといえます。ちなみに私は最近この銘柄を買いました。

会社概要

Advanced Share Registry は1996年にオーストラリアのパースで創業。2008年にASXに上場。ティッカーコードはASW。

株式事務代行会社の大手Computershare社が競合となる。ビジネスの内容はComputershare社と同様のものであるが、同社と比べると会社の規模はかなり小さい。

2017年6月期の売上は592万豪ドル(約4.85億円、豪ドル=82円)、純利益が178万豪ドル(約1.46億円)となっている。時価総額は2018年1月22日現在で3180万豪ドル(26億円)

株価はグーグルファイナンスで確認できる。IR情報は同社ホームページより確認できる。

 

財務諸表分析

Annual Reportより過去の財務データをまとめた。

売上は500~600万豪ドル程度で推移している。投下資本利益率が高い。事務代行ビジネスなので、大きな資本がなくともビジネスをすることができるためと思われる。

2017年6月30日のバランスシートは以下の通り。

有利子負債がゼロで、財務状態は極めて良好である。

キャッシュフローの推移は以下の通り。

2008年はIPOにより515万豪ドルを調達。その後は営業CFが順調に伸びており、投資家に配当として支払っている。

ビジネスモデル分析(高収益の要因)

ビジネスモデルは以前記事にしたCoumputershareと同じ。ASWは非常に小さな会社であるため、間接コストが小さい。よって、競合の株式事務会社と比べると低コストでサービスを行うことができると考えられる。

最近の状況

シドニーに事務所スペースを購入し、シドニーにおける営業を強化している。また、Private Company Platform(PCP)社の株式51%を購入した。PCP社はベビーブーマーの引退・事業承継に関するサービスなどを行う会社とのこと。

リスク

以前の記事でも考察したが、取引所によるブロックチェーン技術導入で、ASWが行う株式事務サービス自体が不要になる可能性がある。ただし、私は取引所がブロックチェーンを導入したとしても、株式事務代行サービスは引き続き必要とされると考えている。

今後の展開

今後はASX上場企業への営業、特にシドニーエリアの営業を強化して顧客を獲得していくこと、そしてPCP社のサービスの本格展開をするものと考えられる。

過去の株式バリュエーション

過去の株価と一株あたり利益、PER等をまとめた。

利益のほぼ全てを配当金として株主に支払っており、安定して1株あたり4セント台である。

分析を終えて

この会社を見つけたのは、Pilbara Minerals株の購入が切っ掛けです。Pilbara Mineralsは株式事務代行会社としてAdvanced Share Registry社を起用しています。私がPilbara Mineralsの株を買った後、Advanced Share Registryから手紙が来たので「Computershare以外にもこんな株式事務代行会社もあるんだな」と思いました。

ふとしたことでグーグルで調べたら、ASXに上場しているということだったので、興味を持ちました。調べてみると、非常に安定した業績を残しており、かつ株主への還元も積極的なので購入を決めました。

ところが、時価総額が30億円足らずということで、株を買おうにも流動性が足らず、注文してもなかなか株が手に入りませんでした。2.5万豪ドル程度を購入できましたが、それ以上はマーケットに売りが出ておらずあきらめました。大株主はASW社会長の個人会社であり、50%を保有しているので流動性が全く無い株だということが分かります。

株には流動性が無いのですが、会社自体は安定した業績を上げていますし、今後シドニーで営業を強化すれば業績も上向きになるのかなと思います。

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