【銘柄分析】MMA Offshore(MRM)〔2017年6月期〕

今回は石油会社向けの海洋事業を行っているMMA Offshoreという会社を紹介します。こういう誰も聞いたことが無い会社を紹介するということは・・・私はこの会社の株を最近買ったということです(笑)

会社概要

1989年オーストラリアにて創業。1999年にASXに上場。ティッカーコードはMRM。

オーストラリアの北西沖には巨大な天然ガスが埋蔵されており、日本にも輸出されている。大手石油会社が天然ガスを掘り出すための設備を建設する際に、石油会社向けに海上輸送のサービスを提供した、というのがMMA Offshore (MRM)の会社の始まり。

現在MRMは30隻もの石油会社向けの船を保有している。

石油会社が海底の油田・ガス田を掘ったりパイプラインを建設する際に、誰かに資材などを運搬してもらう必要がある。そこで出てくるのがMRMで、写真のような特殊な船を用いて石油会社向けに資材運搬といったサービスを提供することで、対価を得るというビジネスモデル。

2017年6月期の売上は2億2176万豪ドル(約184億円)、損失が3億7803万豪ドル(313億円)である。この損失のうち、保有資産の減損が2億8754万豪ドルである。ここ数年の石油価格下落により石油会社が海底油ガス田の開発を抑えたことで、MRMのビジネスは大打撃を受けている。

現在の株価は0.25ドルで、数年前の10分の1未満になっている。株価はグーグルファイナンスで確認できる。IR情報は同社ホームページより確認できる。

財務諸表分析

Annual Reportより過去の財務データをまとめた。何故か2009年以前のAnnual Reportにアクセスできなかったので、2010年からの情報のみを記載している。

石油価格が100ドルを超えていた2013年以前は、投下資本利益率が10%を超えており高収益を誇っていたが、石油価格が下落した2014年以降、特に2015年から赤字が止まっていない。

2014年にシンガポールの同業Jaya Holdingsを買収した。これにより2014年から総資産が2倍に膨らんでいる。買収の時には「今後も海上における石油サービス事業は伸びる」という想定であったが、結果は世界的に石油サービス産業は壊滅状態になってしまった。最悪のタイミングで事業を拡げてしまったといえる。

その後は保有資産を切り売りして食いつなぎ、総資産額は3年前の半分未満になっているという状況である。

2018年6月期の上期(2017年12月31日)のバランスシートは以下の通り。

2017年には9000万豪ドルもの増資(一株あたり0.2豪ドル)に成功したほか、資産の切り売り、有利子負債の削減に努めているため、総資産に占める有利子負債の割合は約40%と、意外と安定している。

キャッシュフローの推移は以下の通り。

好調だった2014年まででも特殊船の維持・買収のために多額のキャッシュを用いており、FCFはあまり積みあがっていない。2017年にはついに営業CFがマイナスになったが、資産を切り売りして投資CFをプラスにしてしのいでいる。一方、2018年6月期の上期の営業CFはプラスになっている。

ビジネスモデル分析(高収益の要因)

ビジネスモデルは「石油事業向けの特殊な船の貸し出し」というもの。石油業界が好調なら、船の需要が増えて収益が上がるが、石油業界が不況になれば、誰も船を借りてくれなくなる。典型的な市況業種である。

【競合企業の新規参入】

特に参入が難しい業態ではない。競合企業の新規参入は避けられない。

【無形資産】

特にこれといってない。業界の大手ということでのブランドや信頼はあるが、高収益を得られる要因ではない。

【スイッチングコスト】

石油会社にとっては、MRMでなくても特に問題なく事業を遂行できる。スイッチングコストは低い。

【ネットワーク効果】

なし

【コスト優位性】

なし

【まとめ】

MRMが行っている、石油会社向け特殊船の貸し出し事業は完全な市況業種である。石油業界が好調になれば収益が回復する。

最近の状況

創業以来オーストラリアだけでなく東南アジアや中東にも進出している。

上記に記載した通り、2014年の石油価格暴落の前にJaya Holdingsを買収し、その後石油事業が不況に陥ってしまった。買収したはいいものの不稼働資産を抱え込むことになってしまい、最悪のタイミングで事業拡大をしてしまった。

MRMはこの大きなミスによりかなりの深手を負い、保有する資産・船を売却して倒産を防ぎ会社を存続させ、なんとか今に至っているという状況である。

リスク

今後石油会社からの注文が無ければ、MRMは倒産ということになってしまう。石油価格が回復するのかが同社生き残りのカギである。

今後の展開

石油会社は一般的に油田・ガス田を掘り続けないと、そのうち生産できなくなってしまうので、いかに石油価格が低かろうと、どこかのタイミングで油田・ガス田開発を行う。また、石油価格も徐々に回復しているため、MRMへの発注量も増える可能性はある。

過去の株式バリュエーション

過去の株価と一株あたり利益、PER等をまとめた。

2013年の株価と比べると、現在の0.25豪ドルでも10分の1以下に下落している。過去は配当金を支払っていたが、2016年より配当を支払う余裕がなくなりゼロとなっている。

分析を終えて

と、いうことでMMA Offshoreは投資先という意味では非常にリスクの高い会社です。ではなぜこんな会社に投資したのかと言うと、Imdexの二番煎じを狙っているということに他なりません(笑)

MMA Offshoreのような市況株は、株価が激安の時い仕込んであとは数年気絶していれば(会社がつぶれない限り)株価が数倍になる可能性があります。石油価格も回復していますし、今後この会社も回復するのではないかな、と考えています。

Imdexもこれを狙って投資をし、結果として現在買値の6倍を超える株価となっています。MMA Offshoreも同じようにならないかな~という淡い期待で購入しました。といっても2万5千ドル程度なので、資産総額の3%くらいしか配分していませんが。

このようなバクチ投資は当たれば大きいのですが、リスクもあるのであまり資金を集中させないようにはします。MMA Offshoreについては株価が1ドル、今の4倍くらいになればスパッと売ろうかなと思っています。さてどうなることやら・・・。

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