Sydney Airportの高収益に暗雲か

Sydney Airportという、名前そのままのシドニー空港を運営する企業がASXに上場しています。シドニー唯一の空港ということで、安定的な収益を得ることができ、高配当インフラ企業といえます。

以前の記事で、(といってもも2年も前ですが)シドニー空港を紹介しました。最近は株価の伸びはないものの、配当利率は5%超えと安定したインフラ企業らしい銘柄です。

ということで、私の配当金生活ライフの有力な投資候補のひとつがこのSydney Airportとなります。ところが・・・、オーストラリアの生産性委員会という政府機関が、オーストラリアの空港が独占的地位を悪用していないか、に関する調査レポートを発表しています。Sydney Airpotは航空会社から空港使用料を貰うことで収益を得ています。仮に空港使用料を値下げせざるを得ない状況になると、これまでの高収益・高配当は維持できないかもしれません・・・。

背景

2017年3月に、カンタス航空の飛行機が悪天候によりキャンベラ空港に緊急着陸しました。天候が回復した後にキャンベラ空港から再び飛び立とうとした時、キャンベラ空港側から「空港使用料18000ドル払うように」とカンタス側に要求しました。払うまでは飛行機を動かさない、ということで飛行機の前に車両を置いて進路を妨害したとのことです。(どこまで本当か分かりませんが)

2018年5月にカンタスのCEOが「これはまるでソマリアの海賊だ。悪天候での緊急着陸なのに」と不満をぶちまけ、キャンベラ空港側と対立しています。

オーストラリア政府の対応

これをうけオーストラリアのモリソン財務相が対応し、今回の生産性委員会による「空港運営会社による独占的地位の濫用に関する調査」の発表につながっています。

生産性委員会のレポートでは、「オーストラリアの空港は、強力な市場支配力を元に、過度な空港使用料・過小な投資を行うことで超過利潤を得ている可能性がある」と述べています。今後もさらに調査をするということでした。

生産性委員会の調査結果を元に、今後オーストラリア政府が空港運営に関する何等かの規制を導入する可能性があります。

元々2002年までは空港使用料は政府により規制されていましたが、2002年以降は「ゆるい規制」ということで、注視はするものの、箸の上げ下げまで細かく指導はしないというスタンスでした。また、国内線の地方便に関しては今でも空港使用料の規制はあります。

ところが、今回「空港運営会社が独占的地位を濫用しているかもしれない」というレポートが出たことで、高収益を謳歌していた空港運営会社は、利益率の低下という事態に見舞われるかもしれません。

オーストラリアの航空輸送需要

生産性委員会のレポートからの抜粋ですが、下記の通りオーストラリアの航空輸送需要は順調に伸びています。

需要が伸びる中、オーストラリアの各大都市には大規模空港が一つずつしかないので、空港運営会社は自然と独占的な商売となります。

Sydney AirpotはASXに上場しているので我々一般の投資家も投資できますが、ブリスベン空港、パース空港、メルボルン空港は年金ファンドなどが所有しています。

航空輸送需要の増大と事実上独占的なビジネスモデルにより高い収益を得ているのがオーストラリアの航空運営会社ということになります。

Sydney Airportの株価

今回の生産性委員会のレポートの後、もし今後空港運営に関する政府の規制が強化されたら、Sydney Airportの収益性が悪化する可能性があります。そうなると、株価と配当金にも影響があるのは必至だと思います。

今のところSydney Airport株の価格下落は見受けられませんが、動向は確認したいと思います。

 

テルストラといい、Sydney Airportといい、配当金生活の有力候補を取り巻く環境が悪化しています。やはり配当金生活における投資の主力はオーストラリアReitということになるのでしょうか・・・。

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