オーストラリア大企業への罰金が強化される可能性あり

オーストラリアでは、もし企業が法律違反を犯し、バレてしまった場合は当然罰金を払う必要があります。(支払先は政府です)現時点では、罰金払いの上限は2億1000万豪ドル、約170億円くらいです。しかし、この上限がさらに上がるかもしれません。

オーストラリアは「保守連合」(自由党と国民党の連立)と「労働党」の二大政党制です。保守連合はその名の通り保守的で、志向としては小さな政府・ビジネス寄りです。一方、「労働党」は革新的で、労働者寄りの姿勢です。

今の与党は保守連合ですが、最近の保守連合内のゴタゴタで支持率が下がっており、来年2019年に予定されている総選挙では労働党が政権を奪還すると見られています。

来年与党になると思われる労働党ですが、上記に記載した通り、企業の法律違反への罰金上限をさらに上げようとしています。

具体的には罰金の上限を売上高の10%まで上げるというものです。(その他に刑事責任として現在の最長5年から10年に懲役期間を延長)

となると、大企業にとって、罰金払いのリスクが上がることになります。もちろん法律違反など起こさなければいいのですが、大きな組織ではどうしても不正が起こることがあります。また、株主は企業の中で法律違反行為が起こっているかどうか、事前には分かりません。

抑止力として罰金制度は必要ではありますが、上限が売上高の10%というのはあまりにも高すぎるという声が企業側から上がっています。

ただ、最近はオーストラリアの大手銀行による不正行為が明るみになり、調査が続けられています。労働党としては、「政府としては不正行為には厳罰で臨むという姿勢が必要」と主張しています。タイミング的には受け入れられやすい主張ではあります。

現在は大手企業であっても罰金の上限は2億1000万豪ドルですが、もし労働党が主張する罰金額の上限引き上げが実現した場合の罰金額は下記のようになります。

・ウエストパック銀行では38億豪ドル(2500億円)

・テルストラは26億豪ドル

・BHPビリトンは44億豪ドル

などなど、今の上限2億1000万豪ドルと比較すると、潜在的な罰金上限額は10倍以上になります。売上が高くなればなるほど、罰金額が上がるということです。

株主にとってはリスクが上がりますね。利益額ではなく、売上高に比例した罰金上限なので、たとえ利益の絶対額が小さくとも、莫大な罰金が科される可能性があります。そうなると、株主への配当の原資がなくなることになります。

個人的には減配が現実化するほどの莫大な罰金制度は意味があるのかなあ、、と思いますが。ただ、来年の総選挙では労働党の勝利はほぼ確実なので、投資家としては覚悟をするしかないかと思います。

回避策としては、中小株に投資するということと、そもそも不正をしにくい業種に投資するという事かなと思います。古今東西、不正をおこなったりや「なぜか政府に『不正だ』といわれる」可能性の高い、金融業界はリスクが高いかもしれませんね。

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