【銘柄分析】Carindale Property Trust(CDP)〔2018年6月期〕

今回は前回ご紹介したALE Property Groupよりもさらにビジネスモデルが単純(衝撃的に単純)なREITを紹介します。クイーンズランドの巨大ショッピングモールの50%の持分を持つだけ、という非常に単純なREITです。私はこういう退屈な銘柄が好きですね。

会社概要

Carindale Property Trust (CDP)はオーストラリアのクイーンズランド州の州都、ブリスベン郊外にある超巨大ショッピングモールのWestfield Carindaleの持分50%を保有するREITである。モール自体の運営は、不動産会社であるWestfieldが行っている。

駐車場台数は6000台という超巨大モールで、Myer, David Jonesの2大デパートやスーパーマーケット、Apple Store含む400もの小売店、シネマコンプレックスなどがある。

2011~12年に3億豪ドルをかけて(CDP持分では1.55億豪ドル)、ショッピングモールの拡張工事を行い、店舗数の拡大を行った。

CDPは、モールの運営はWestfieldに任せ、上場以来ずっとこのカリンデールモールの50%を持って、家賃収入を投資家に還元しているだけ・・・という非常に単純なビジネスモデルである。(前回記事にしたALP Propertyよりも単純なビジネスモデルといえる。)

財務諸表分析

Annual Reportから数値をまとめた。

売上と資産の推移

売上は順調に伸びてる。資産評価益も利益に含まれているので、年によっては純利益率が100%を超える。REITの分析ではもはや純利益の数値を掲載する必要はない・・・かもしれない。。

キャッシュフローの推移

営業CFは安定している。大規模改修を行った2011,12年の投資CFは大きなマイナスだが、改修後はほとんど投資CFはない。配当金払いは、フリーCFよりも少し多いのが気になるところだが、持続可能と考えていいだろう。

一株あたり数値

一株NTA(純有形資産)は2018年6月期で8.14ドル。評価時のCap Rateは5%。2018年12月21日の株価は7.35ドルなので、株価水準は割高ではない。配当金も年率5%伸びている。

配当可能利益と配当支払額

基本的にFunds from Operationとほぼ同じ額の配当金を投資家に支払っている。タコ足配当ではない。

インサイダーの持株状況

インサイダーは保有していない。ただ、このREITは物件の売買を一切行っていないし、経営者が有能だろうが無能だろうが、ビジネスの結果は変わらないので、インサイダーが保有していないからといって心配することはないだろう。

大株主はオーストラリアの不動産大手であるScentre Group。3年前まではCDPの50%を保有していたが、現在は59%を保有しており、徐々に持分を増やしている。

現在の株価

2018年12月21日時点の株価は以下の通り。

非常に単純なビジネスモデルのREITではあるが、株価は過去10年以上で順調に上がっている。配当再投資を行った場合、相当のリターンが実現できたと思われる。

分析を終えて

今回は、ASX上場企業の中でも、究極に単純なビジネスモデルをもつであろう、Carindale Property Trustを紹介しました。

なんといっても物件の持分50%を保有するだけ・・・という単純極まりないビジネスです。これはまさに「愚か者でも経営できるビジネス」です(笑)

クイーンズランドには何回も行ったことがありますが、このショッピングモールは訪れたことがありません。電車の駅からは遠いので、車でいくしかないんですよね。地元民御用達のショッピングモールです。

グーグルマップで見ましたが、カリンデールショッピングモールは非常に大きく、クイーンズランドで一番大きそうですね。その他のショッピングモールとは巨大さという意味で差別化ができていそうです。差別化ができている、という不動産REITも珍しい気がします。

クイーンズランド州は資源・観光など産業が多様で、オーストラリアでは一番くらいに景気が良いように思います。その州都にある巨大モールということで、今後も順調に土地評価額・家賃も上がるのかなと思います。

ここは購入を検討してもいいかもしれませんね。

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